地震大国な日本

世界には、地震がほとんど起こらない地域と、地震に頻繁に見舞われる地域があります。後者の代表のような存在が日本で、全世界の地震の約一割が日本列島周辺で起こるといわれています。同じ地球上にありながら、なぜ、こんな違いがでてくるのでしょうか。地球の表層が、100キロメートルほどの厚さをもつ十数枚のプレートで覆われていることがわかったのが、1960年代のことです。そして研究の結果、これらのプレートはじっとひとところにとどまっているわけではなく、年問数センチメートルというゆっくりとしたスピードではありますが、移動していることもわかってきました。このうちの4つの巨大なプレートがぶつかり、押しあいへしあいしている特異なエリアが日本列島の周辺です。これによって日本は、「地震大国」と呼ばれるようになってしまったというわけです。つい最近の例でいえば、2003年9月16日、襟裳岬の沖約80キロメートルを震源とする、マグニチュード8.0という「2003年十勝沖地震」が発生しました。これは、地震の大きさを示すマグニチュードでいえば、阪神・淡路大震災の7.3をしのぐ規模。釧路、十勝、日高地方の浦河などでは震度6弱を記録しました。北海道が乗っている陸のプレートの下に太平洋プレートが沈み込み、陸のプレートがそれに引きずり込まれる形で、ひずみがたまっていきます。これが限界に達すると、陸のプレートの先端が元に戻ろうとして跳ねあがり、そのとき地震が発生するのです。これが、典型的なプレート境界地震です。こうしたプレート同士のぶつかりあいは、なにも北海道周辺だけに限ったことではありません。駿河湾から四国沖にかけての海底には「トラフ」と呼ばれる細長いくぼみがあって、ここでは南のほうからやってきたフィリピン海プレートが陸のプレートの下に潜り込んでいます。プレート境界地震は、プレートとプレートとの間に蓄積されたストレスが一気に解消されるときに発生するわけですから、100~150年といった周期性をもっていて、この一帯でも過去に繰り返し巨大な地震が発生してきました。そこで、いまもっとも警戒を要するといわれているのが東海地震です。これは、駿河湾周辺を震源とするマグニチュード8クラスの大地震で、東海地方の広い範囲が震度6弱~7の揺れに襲われ、大津波も押し寄せて、最悪の場合は一万人以上の犠牲者がでると想定されています。政府の中央防災会議は2003年五月、この地震に関して、政府、地方自治体、鉄道、学校、病院などの対応策を盛り込んだ「東海地震対策大綱」を決めました。

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